羽田空港と那覇空港を中心に宮崎・鹿児島・大分・熊本・長崎など、九州の各地へ飛行機を飛ばす「九州を代表する航空会社」がソラシドエアです。
白い機体に緑色の可愛らしいデザインが特徴で、ANAとの提携関係を生かし、羽田空港・那覇空港を拠点に国内線を多数運行するエアラインとして一定の知名度があります。
それでは、ソラシドエアは一体どういった特徴のある航空会社なのでしょうか?
サービス・機内仕様・就航都市・運賃・お客さんからの評判を含め、ソラシドエアの特徴を詳細に解説していきたいと思います!!!
*この記事は2020年3月現在の情報を参考にしています。最新の情報と異なる可能性がありますのでご注意ください。
ソラシドエア概説
航空会社の解説
航空会社 | ソラシドエア |
本拠地 | 宮崎(本社) |
ハブ空港 | 羽田・那覇 |
設立 | 1997年 |
アライアンス | 未加盟(ANAと提携) |
保有機材数 | 14機 |
就航都市 | 羽田・那覇・神戸・中部・宮崎・鹿児島・大分・熊本・石垣・長崎・福岡 |
ソラシドエアは九州の宮崎に本社を置く「九州の翼」として、羽田空港・那覇空港から九州各地への路線を運行する航空会社です。
現在は国内線のみを運行しており、ほぼ全便でANAとの共同運行を行い、予約・発券もANAのシステムを使っています。そのため、ANAの自動チェックインカウンターや自動荷物預かりマシンからもソラシドエア便の手続きを進めることが可能で、両者は密接な提携関係にあります。
また、航空会社としては、大手航空会社より安い運賃で、LCC(格安航空会社)よりサービス面に力を入れており、機内ドリンクサービスや荷物預けも無料となっています。スカイマークやスターフライヤーなどが分類される「中堅航空会社」の一社です。
近年は、繁忙な海外からのインバウンド客の集客にフォーカスしており、九州から台北へのチャーター便を多々運行しています。将来的な国際線への進出も待ち遠しい航空会社です。
歴史
続いて、ソラシドエアの歴史を簡単に見ていきましょう。
前身はスカイネットアジア航空という航空会社で、2002年の羽田-宮崎線就航から、2011年に現在のブランドである「ソラシドエア」に変更するまで、スカイネットアジア航空として九州路線を運行する航空会社でした。
2003年には羽田-熊本路線を開設し、事業は軌道に乗ったかと思われましたが、知名度の低さから十分に集客できず、2004年には産業再生機構の支援を受け、ANAが第二株主として両者の共同運行や事業再生が開始されました。
羽田-宮崎路線から始まった、九州地方への航空便は、羽田・那覇空港のハブ化に伴い、両空港から九州各地への路線を順調に拡大し、現在は全国13路線を運行しています。
ここ数年は順調に経営状態を安定させ、2018年度は黒字を達成するなど「九州の翼」として、業績は好調です。

就航路線
現在の就航路線は、羽田空港と那覇空港を中心に九州地方へ全13路線を運行しています。
ソラシドエアの運行路線(2020年3月現在) |
東京(羽田)- 宮崎 |
東京(羽田)- 熊本 |
東京(羽田)- 長崎 |
東京(羽田)- 鹿児島 |
東京(羽田)- 大分 |
名古屋(中部)- 鹿児島 |
名古屋(中部)- 長崎 |
沖縄(那覇)- 宮崎 |
沖縄(那覇)- 福岡 |
沖縄(那覇)- 鹿児島 |
沖縄(那覇)- 神戸 |
沖縄(那覇)- 名古屋(中部) |
沖縄(那覇)- 石垣 |
保有機材
保有する飛行機はエアバスのベストセラー機である、B737-800型機を使用しています。
機体デザインには「ピスタチオグリーン」の鮮やかな緑色が使われており、ブランドコンセプトである、人々が笑顔で「調和」し、その中で「共生」する世界観、およびソラシドエア の「若々しさ」や「成長」、「緑豊かな九州」をイメージしたカラーです。
現在、そんなB737-800を14機保有していますが、飛行機の数は順次拡大予定です。

安全性
安全性に関しては全く問題ないと言えるでしょう。
ソラシドエアは就航を開始して以来、1度も死亡事故はなく、重大インシデント(重大事故につながる可能性があった事件・事故)などの発生件数も少ない印象です。
使用している飛行機も、世界中で運行されているB737-800型機であり、新しい機体が多いため、安全な航空会社であると断言できると思います。
マイレージ・提携航空会社
ソラシドエアには「ソラシドスマイルクラブ」といった独自のマイレージ制度が存在し、マイルを貯めると商品や特典航空券にも交換可能です。
例えば、通常期の羽田-鹿児島線だと、片道7000マイル・往復12000マイルから特典航空券に引換が可能となっています。
一方、ANAと密接な提携関係にあり、共同運行や発券システムの統一をしています。そのため、ANAの予約サイトからソラシドエア運行の航空券を予約する事が可能です。
ANAの上級会員だと、ソラシドエアの優先搭乗も利用できる仕様になっており、ANAユーザーが九州に行くときに、ソラシドエアを利用している姿を良く目にします。
運賃・チケット
それではチケットの運賃の種類や価格を見ていきましょう!
ソラシドエアでは、通常運賃の他に「バーゲンシリーズ」という、75日前、60日前、35日前、28日前、14日前までの予約なら非常にお得な格安運賃が存在します。
例えば、羽田−宮崎路線を「バーゲン35」の運賃で予約すると、片道あたり12000円ほどと、大手航空会社より数千円お得に予約する事が可能です。
大人普通運賃も、大手航空会社より数千円安い値段で販売されており、都心に近い羽田空港発着でフルサービスにも関わらず、お得な運賃は非常に人気があります。
運賃 | 購入条件・期限 | 予約変更 | 参考料金(片道・羽田-宮崎) |
大人普通運賃 | 大人の普通運賃 | ○ | 37590円(ANAは40090円) |
バーゲン35 | 35日前まで予約可能 | × | 12490円【最安値】 |
前割1日前 | 前日まで予約可能 | × | 29090円 |
*上記のリストは、一部国内線の代表的な運賃を参考にしています。
*参考料金は2019年12月時点の2020年2月14日(金)・53便の料金を参考にしています。
手荷物制限
*手荷物の詳細は公式ホームページでご確認ください。(下記の情報は2019年12月時点の情報ですのでご注意ください)
国内線
国内線の手荷物許容量は、他の航空会社と大きな変わりはありません。
・機内持ち込みの場合は、三辺が55cm×40cm×25cm以内で合計115cmを超えず、10kg以下のもの一点に限り機内へ持ち込みが可能です。
・預け手荷物は、三辺の和が203cmを超えず、20kg以下(合計)のものであれば個数制限なしに預けることができます。(無料の範囲)
預け荷物(無料の範囲) | 機内持ち込み荷物 | |
大きさ | 三辺の和が203cm以内 | 55cm×40cm×25cm以内で合計115cm以下 |
重量 | 合計20kg以下 | 10kg以下 |
個数 | 個数制限なし | 身の回りの品(ハンドバッグ・カメラなど)を除き1個まで |
ソラシドエアの特徴
それでは、ソラシドエアの特徴はどういったところにあるのでしょうか?
最大の強みは、地元である九州との繋がりの強さにあると感じます。
例えば、機内のドリンクサービスで提供される「あごゆずスープ」や「桜島子みかんほうじ茶」など、「地元の味」を生かしたメニューは非常に人気です。
また、九州の地域振興プロジェクトに大きく関わっており、「空恋プロジェクト」では、ソラシドエアで運航している機体に、九州・沖縄の地名を表示し、その地域のPRに活用しています。
さらに、九州を中心とした豊富な路線のネットワークは、JALやANAが販売する航空券より安く、ジェットスターなどのサービスに比べ、手荷物預けや機内ドリンクが無料・羽田空港発着でありアクセスが容易と、コストパフォーマンスが非常に航空会社です。
ブランドコンセプトである「空から笑顔の種をまく」といったポリシーのもと、客室乗務員や地上スタッフの接客も良いと評判で、観光客からビジネスマンまで多くの顧客層から評価を得ている航空会社がソラシドエアです。
サービスの特徴
それでは、大手やLCCとの機内サービスの違いはどういったところにあるのでしょうか?
ここからは、ソラシドエアのサービスの特徴について見ていきたいと思います!
機内食・ドリンク
国内線のみ運行をしているソラシドエアは、機内サービスとしてドリンクの無料提供を行っています。
その中でも圧倒的な人気を集めているメニューが、九州の特産品であるとびうおの出汁「あごだし」と「柚子」を使用した「あごゆずスープ」です!
「飛行機の中から【九州の味】を堪能できる」とたくさんのお客さんが、このスープをオーダーする人気メニューとなっています。

他には、機内ドリンクメニューとして、UCCと提携したコーヒーやアップルジュースなども取り扱っています。
さらに、九州の特産品である「ドーナッツ棒」や「桜島こみかんほうじ茶」など、有料メニューの特産品も売られており、まさに九州の航空会社といったラインナップです。


座席・機内設備
ソラシドエアはB737-800という航空機を使っており、機内の内装はLCCよりゆったりとした仕様になっています。
座席は全席エコノミークラスの仕様ですが、前の座席との幅や足元のスペースは大手とほとんど変わりません。



映画・音楽等
機内エンターテイメントサービスでは「ソラタイム」という専用のエンタメシステムを搭載しており、Wifi経由でiphone・スマートフォンから接続する事が可能です。
30分程度のテレビ番組から、音楽や雑誌の閲覧も可能となっています。
Wifiのシステムを使用していますが、インターネットへ接続はできないので、その点は注意が必要です。




ソラシドエアの口コミ・評判は?
ソラシドエアは世間的にどのような評価を受けているのでしょうか?
各SNS, Expedia, flyteam, tripadviserを含め、一般の搭乗客のレビューの中から、たくさん寄せられていた評価をご紹介いたします!!
高評価(ポジティブ)なレビューと、低評価(ネガティヴ)なレビューどちらも参照しますので、予約の際は参考にしてみてください!!
*航空会社に対するレビューやコメントはSNS・インターネットサイトへの書き込みを中心に、同内容のコメントが多かった物を引用しています。あくまで航空会社のサービスを把握する指標として使用していますので、参考程度にご参照ください。
レビュー(高評価)
①『CAさんのサービスが大変良く、ドリンクも美味しく頂きました。特にスープが美味しかったです。』
②『座席が柔らかくて座席の間隔も広めだった。』
③『大手より安く、LCCよりサービスが良くてコストパフォーマンスが高かった。』
ソラシドエアの評判は非常に良く、特に機内サービスでの高評価が目立ちました!
①番の様に「サービスが良かった!」「限定ドリンクが美味しかった!」などなど、大手のCAさんよりフレンドリーな接客と、あごゆずスープなどの九州ご当地メニューに対する称賛の声が目立ちました!
一方、②番の様な「座席がふかふかしていて快適だった!」との声が他の航空会社より圧倒的に多く、ソラシドエア独特の可愛らしいデザインは機内の雰囲気を明るく印象付けています。大手より安い運賃に対して、しっかりした座席と広い足元のスペースは大変好評です!

レビュー(低評価)
①『インターネット接続の提供がなかった。』
②『機内エンターテインメントのソラタイムは、機内wifiの電波が弱いため、全然繋がらなかったです。』
③『バスでの移動に思ったより時間がかかった。』
高評価が多く見られた中、低評価な意見も散見されました。
まず多かったのが①番・②番に関する「機内wifi」の件で、ANAやJALの国内線でWifiが導入される中、「インターネットが使えない」ソラシドエアのWifiは、機内で仕事をしたい方には、残念であるかもしれません。
また、Wifiのシステムを通して閲覧できる「ビデオ・音楽プログラム」が、繋がりずらかったとの声も散見されました。
一方、機内のインターネット環境の他には、③番の様に「バス搭乗が多い」イメージがあり「ゲートが遠いところに位置してる事が多い」との意見も見受けられました。
大手より安い運賃ですので、致し方ない点もありますが、全体的には高評価の意見が圧倒的多数だったため「人気がある航空会社」と言えると思います!
総括
以上、ソラシドエアについて解説してまいりました!!!
羽田空港や那覇空港から九州各地へ就航しており、機内サービスでは、ソラシドエア人気メニューである「あごゆずスープ」など、九州の味を飛行機の中から楽しむことのできる、【九州を代表する航空会社】と言えるでしょう。
大手より安く、LCCよりサービスが良い「中堅航空会社」として、チケットのコクとパフォーマンスは抜群ですので、機会があったら是非とも利用してみてください!
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