みなさんは、航空機の寿命をご存じでしょうか?
一般的に、旅客機の寿命は20年ほどといわれており、日本に就航するほとんどの航空会社は、20年を目途に、古くなった航空機を退役させ新しい航空機を導入します。
今回は、そんな就航から20年近く経ち、もうすぐ役目を終える間近の飛行機「ANAのB737-500」という飛行機の搭乗レビューです。
ANAの機材ラインナップで最古参の機体の整備や安全性は大丈夫なのでしょうか?
B737-500型機のフライトを見ていきましょう!!
昔ながらの機内インテリア
フライト情報
便名:ANA2144便
出発地:福岡(12:55)
目的地:東京/成田(15:05)
フライト時間:2時間10分
機材:B737-500
今回はANAで福岡→成田へ向かいます!
使用する機材はB737-500。愛称は「スーパードルフィン」と呼ばれる機体です。
ANAの福岡発成田行きの便は、ANAの子会社・ANAウイングスによる運航の便で、CAやパイロットの方々もANAウイングスの乗務員を使用しています。
福岡空港は、空港敷地が狭いわりに、利用客は多いので、福岡-成田行きなど、中小型の機材がアサインされている便は、端っこのゲートが多いです。成田経由だけあって、半分くらい外国人の乗客でした。

上の写真のB737-500は運用21年目の、いわゆる経年機(引退間近)。新しい機体は主翼の先端がシャープな曲線を描いていたりしますが、この機体は、胴体が短く、翼も短いです。実は、B737-500という飛行機は、世界でもほとんど飛んでない旧式の機体です。アメリカの航空オタクが、この飛行機に乗るためだけに、日本に来るそうです…(笑)。






古い飛行機が飛び続ける理由・安全性は?
冒頭でも説明しましたが、飛行機の寿命は約20年といわれており、日本の航空会社も、20年を目途に飛行機を引退させています。
ではなぜ、この90年代仕様のボロイ旅客機が未だ現役で飛びつづけているのでしょうか?
実は、このB737-500型機。当初はMRJ(三菱リージョナルジェット)の導入に合わせて、2019年にはほとんどの機材が現役を引退している予定でした。しかし、MRJの度重なる就航延期によって、引退できなくなってしまったのです。
後継機が一機も導入されてないのに、B737-500を引退させてしまったら、代わりの機材が手薄になってしまい、運航に支障をきたします。
ですので、ANAはあまりにも古くなったB737-500を除いて、比較的、導入時期が遅いものを現役で使い続け、後継機 導入遅れの穴を埋めているというのが現状です。

そんなこんなで、古くても頑張って飛び続けているB737-500は、90年代風の機内仕様を残す、ANAでも珍しい飛行機といえるでしょう。
ちなみに、飛行機の機齢と安全性は密接に関係があります。
例えば、製造されてから15年以上経っている飛行機は、事故率が高いという調査結果が存在します。
ですが、アメリカのデルタ航空やカナダのエアカナダなどは、30年以上、現役で使用し続けている飛行機も保有し、しっかりとした整備技術があれば、安全性は変わらないと豪語しています。
日本の航空会社は安全性においては、技術力も高いと評価されているので、心配することはないでしょう。

離陸から着陸まで

福岡空港から離陸して成田空港に向かいます。
古めの機体ですが、特に大きな揺れもなく巡航高度まで進みます。
ただ、最新鋭のB787型機などと比べて、どうしてもエンジン音はうるさめです(笑)。気になる人は通路側の方がいいかもしれません。


機内サービスはANAの本体と同様。あっという間に着陸態勢です。
乗り心地といった面では、ほかの機材に変わらなく快適でした。引退までもう間近に迫ってると思いますが、どうか無事故で最後の日まで飛び続けてもらいたいものです。

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