アメリカの国内線といえば「遅延」「欠航」が多いというイメージが長年ありましたが、近年は定刻の率がかなり増えてきていると感じます。
しかし、アメリカの国内線に乗ると毎回必ず面倒な事が…
何かというと「ボーディング(搭乗)に時間がかかる」という事です。
日本の国内線だと飛行機の出発15~20分前くらいから搭乗を開始して、出発5分前にはほとんどの乗客が席に着席して、出発準備が完了している事が多いですが、アメリカでは40分前に搭乗開始して、定刻を過ぎても終わらないことがまちまちです…。
それでは、アメリカの国内線で非常に面倒な「ボーディング」は何故時間がかかるのでしょうか?
アメリカン航空の国内線(ヒューストン→ロサンゼルス)の搭乗レビューを踏まえて解説していきたいと思います!!
*この記事は2020年2月現在の情報を使用しています。最新の情報と異なる可能性もございますのでご注意ください。
フライト情報
アメリカン航空416便
出発:ヒューストン(19:24発)
到着:ロサンゼルス(21:19着)
飛行時間:3時間55分
機種:B737-800
今回のフライトはインターネットから予約したアメリカン航空のチケットでヒューストン発ラスベガス行き(ロサンゼルス経由)の航空券です。
手荷物サービスなどが何もついておらず最も安い「Basic Economy」のチケットで予約、料金は驚異の約9,500円(諸税込み)です!!
ヒューストンからロサンゼルスの便だけでも片道2,000キロ以上あり、東京から北京くらいの距離がありますが、10,000万円を下回り、まるでLCC(もしくはそれ以上)のコストパフォーマンスです。
テキサス州の最大都市であるヒューストンからカリフォルニアの最大都市・ロサンゼルスへの便なだけあって、ビジネス客も盛況な「そんなに遅延できない」路線の一つであることは確かでしょう。
空港から搭乗まで(何故ボーディングに時間がかかるのか?)
テキサス州・ヒューストンからカリフォルニア州・ロサンゼルスまで向かいます。
日本の国内線は30分前に空港に来れば余裕ですが、アメリカの国内線は「2時間前には来てください(推奨)」との事で、国際線並の余裕を持ってヒューストン(IAH)国際空港に到着です。
早速、自動発券機でチケットを印刷、座席を指定しようとすると、なんと全座席が有料(最低料金1000円程度)になっており、アメリカの大手航空会社が「ノンフリルサービス化」「LCC化」しているのをモロに感じます。(この前までは最も安い運賃でも、座席指定は無料で出来たはずでした…)
しょうが無いのでランダムで発券すると窓側が!!
TSAと保安検査を超えてゲートに向かいます。



飛行機は7:24pm出発ですが、搭乗開始時刻は6:54pmで出発時刻の実に30分前です。
日本の航空会社は出発の20分前から搭乗開始が多いので、それと比べるとかなり余裕を持った時間配分です。
しかし、6:54pmになっても全くアナウンスはなく、気がついたら7:00pmからの搭乗に前触れもなく変わっていました。笑
7:00pmになると、ようやくゲートにも係がやってきて搭乗開始です!!
それでは、今回の主題である「ボーディング(搭乗)に時間がかかる」という面にフォーカスして機内までの段取りを書いていきたいと思います。
はじめに説明すると、今回の搭乗は7:00pmに始まり機内に全員が着席するまで約50分かかりました。笑
何故そんなに時間がかかったかと言うと、まずアメリカの航空会社は搭乗にゾーン制を使用しているところが殆どなのですが、アメリカン航空の場合、一番はじめに搭乗できる「ゾーン1」から最後に搭乗する「ゾーン9」まで、何と搭乗が9回に分かれています!!
ANAは多くても4回ほどなので、かなり効率が悪いです。
しかも、ANAなどは上級会員以外は、窓側の乗客が優先して搭乗するのに対して、アメリカン航空は恐らく「上級会員やファーストクラス→高い運賃を払った乗客→次に高い運賃を払った乗客→次に高い運賃を払った乗客…」といった具合に機内へ案内しています。
ちなみに筆者は今回窓側で、最も安い運賃で購入したので「ゾーン9」でした。飛行機に入ると、通路側と真ん中の座席の乗客に、一回立ってもらってから座席につかなくてはならないのでめちゃくちゃ時間がかかります。
これがアメリカの航空会社のボーディングに時間がかかる最もな理由でしょう。
他にも、手荷物預かり無料」のANAやJALに比べ、アメリカの航空会社は、安い運賃のチケットだと預け荷物が有料になります。
そのために追加料金を払うまいと、多くの乗客がキャリーケースを機内へ持ち込み「頭上の収納スペース」に詰め込もうと必死です。
こういった、荷物を入れる時間もタイムロスに繋がり、さらに機内のスペースが埋まってしまうと、入り切らない荷物に「荷物タグ(キャリーケースに付けられる目的地が書いた白いタグ)」を付けて、飛行機の貨物室に詰め込まなければならないので、一層時間がかかります。
そんなこんなで、今回のロサンゼルス行きのフライトも、ボーディング開始から約50分後に、ようやくドアが閉まり出発準備完了です!!

ボーディングブリッジをオーバーして長蛇の列が!!

カウンターで手荷物タグを発行してもらい貨物スペースに入れてもらいます

ほとんど前に進みません

どんだけ時間ギリギリで切り盛りしているのでしょうか?!

搭乗レビュー
さてアメリカ国内線のフライトではどんな座席・サービスが提供されるのでしょうか?
今回乗った機体はB737-800で1年前に作られた比較的新しい飛行機ともあって、全席にモニターが完備されていました!!
また、足元にはコンセントやUSBの差込口もあり、機内はなかなか快適です。


英語のみですが映画やニュースも視聴可能
離陸して暫くすると、スナックとドリンクが配られます。
スナックはビスケットです。何でもノンフリルのアメリカの航空会社でも、何故かスナックとドリンクは毎回無料で提供されます。
ドリンクはアメリカらしく「(コーラ)缶ごとあげようか?」と大盤振る舞いです。
トイレに行くのが面倒なのでコップでもらいましたが、氷でキンキンに冷やされており絶妙な味わいです。(ただのコーラですが笑)


夕方のフライトだったので、機内は常に消灯モードです。暗い中の機内サービスでフライトアテンダントは大変そうでしたが、乗客は筆者を含め殆ど寝静まっていました。


総括
気が付いたらロサンゼルスに着陸直前。約20分遅れで到着です!!
今回はアメリカの航空会社の「ボーディング」に焦点を当てて紹介してきましたが、なかなか効率の悪い搭乗方法で、逆に20分で300人乗り以上の大型機にいとも簡単に機内へ誘導できる、日系の大手航空会社はかなり凄い技術を持っているなと感じました。
アメリカの国内線が毎回この様に、ボーディングに30分以上かかるわけでは無いですが、この様なこともたまにありますので、北米の飛行機旅行にはある程度の忍耐も必要だなと大いに感じます。

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